東日本大震災から学んだ自然と共存の道

 

中国では、昔から「人間が必ず天に勝てる」ということわざがあります。
つまり、人間は、大自然と闘って生きるもので、大自然を制することができるということです。


私の経験した中国の発展が、まさにその言葉どおりです。
私が生まれた
1979年に、中国は、改革開放を実施したばかりで、人々の生活がまた貧しかったです。故郷の吉林は、冬になると、氷点下20度、30度になります。普通の家庭には、エアコンばかりか、電気もあまり使いませんでした。
一日中、オンドルの上で釘つけ、ぜんぜん外に出たくなかったです。町を歩くと、高層ビルも、車も少なかったです。


それ以来、いい生活を送るために、中国の人々が「人間が必ず天に勝てる」を信念にし、厳しい努力をしてきました。森林を伐採し、大都市と工場をどんどん作って
石炭や石油などエネルギー資源を発掘し、車と電車を走れ、自然を大きく変貌させました30年間、中国経済は大きな成果を収め、人々の生活も少しずつ豊かになります。

確かに、
人間は大自然を支配したように見えますが。でも、ひたすら便利な生活を追求し、自然を無理に改造して、人 間自分の都合いい生活環境を作ってきたことにより、大きな問題も発生しました。いつの間にか、青い空が見えなくなり、澄んだ川が濁ってはじまり、空気も汚 れてきました。さらに、全世界の範囲から見れば、温暖化による気候変動で、各国に見舞われた大きな台風や洪水は、人間に甚大な被害をもたらしました。

そ れは、大自然からの反撃ではありませんか、人間は本当に大自然を勝てるのですか?そして、大自然と戦うために、経済活動に没頭する現代人は、毎日仕事に押 され、家族と一緒に食事する時間さえあまりありません。生活が豊かになる反面、ゆとりがなくなりました。このような生き方は、本当に人間に幸せを与えます か?いまは、中国の人々がこの問題を考えはじめました。

今年311日、東日本大震災が発生した時、私は東京にいました。携帯も通じないので、なかなか銀座にいた家内と連絡取れませんでした。彼女の安否を心配しながら、身の回りに激しく揺れた建物と、テレビで壊滅的な津波を見た私は、人間社会のもろさと自分の無力をしみじみ感じました。

日本は先進国であり、高い技術と防災のノーハウを持つ国でありますが、想定外の大きな地震と津波で甚大な被害に遭いました。その時、誰でも、「
人間が必ず天に勝てる」といいがたいでしょう。今、日本人の友達に聞いてみると、8割の日本人が震災後人生の生き方、社会と自然の関係を考え直しはじめました。

大 いなる自然の力の前では、人間は本当に微力であります。私たちは常に自然を畏敬する心を持つべきです。そして、自然は、そもそも人間の敵ではなく、私たち 人類共同の家であります。無理に自然を変え、自然と闘うことではなく、自然を尊敬し、自然と共存することこそ、人類唯一の生きる道ではないでしょうか。


痛い教訓ですが、それは、20000人以上の命を奪った東日本大震災から、学んだ自然と共存の道であります。これから、そういう教訓をぜひ中国で生かしたいと思います。

最後に、今回の震災の中でなくなった人々に、心より哀悼の意を申し上げます。
ご清聴、ありがとうございます。